第2号 2002/08/24(土) 発行
ページトップへ戻るヨハネスブルグ・サミット ジョージ・ブッシュはん、 来はらんらしいね。 おはなし:田中一郎 |
〈ヨハネスブルグ・サミット〉 8月26日から9月4日まで、南アフリカのヨハネスブルグにおいて、「ヨハネスブルグ・サミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議)」が開催されます。 各国の政府首脳や産業界、NGOなどから何万人もの参加者が集まることが予想される、今年最大の国際会議です。 〈リオ地球サミットから10年〉 1992年にブラジルのリオ・デジャネイロで開かれた「地球サミット(国連環境開発会議)」は、「アジェンダ21(持続可能な開発のための具体的行動計画)」を採択しました。 この地球サミットから10年を経て開催されるヨハネスブルグ・サミットは、アジェンダ21のより効果的な実施についての議論の場であるとされています。 各国首脳の決意を表明する「政治宣言」と、環境行動計画の実施を促進するための「世界実施文書」の採択をめざすほか、各国が独自の途上国向けの貢献プロジェクトを表明する「約束文書」が取りまとめられることになっています。 〈環境問題への国際的な取り組みと課題〉 地球サミットでは、会議の期間中に、気候変動枠組み条約や生物多様性条約への各国政府の署名がすすみ、条約発効に寄与しました。 地球サミット以降の10年間には、温室効果ガスの具体的な削減目標を決めた1997年の京都議定書をはじめ、環境問題関連の諸条約の締結が一定の前進を見せました。 しかし、世界の環境破壊は悪化の一途とたどっていますし、生物多様性条約への署名をせず京都議定書からも離脱を表明したアメリカ政府など、取り組みの前進をはばむような動きも目立ってきています。 ヨハネスブルグ・サミットでは、京都議定書の発効についても議論されますが、温室効果ガスの最大の排出国であるアメリカや、これに迎合的な日本政府などの姿勢が厳しく問われます。 |
〈グローバル化と南北問題〉 また、この10年間には、グローバリゼーションの進行のなかで、先進国と途上国の貧富の差はますます拡大し、途上国の累積債務問題も深刻化しました。 ヨハネスブルグ・サミットでは、これらの問題についても議論がなされることになります。 今年の5月にインドネシアでおこなわれた、ヨハネスブルグ・サミットの準備のための会合では、先進国政府と途上国政府の間で、債務問題や貧困問題についての意見の対立が表面化しました。会合では、アフリカを中心とした途上国が「環境破壊が貧困を生み出す。貧困解決には資金援助を」と主張し、開発資金の増額や債務帳消しなどの約束を先進国から取り付けようとしたのに対し、先進国は具体的な約束を拒み、逆に、途上国側に汚職防止や「民主主義」の徹底などをもとめて途上国からの反発を招き、交渉は決裂してしまいました。 〈NGOなどの活動〉 こうした途上国政府とはまた別に、債務帳消しを要求するNGOも活発に活動しています。 インドネシアでの準備会合に並行して開かれた、NGO主体のインドネシア民衆フォーラムでは、債務の返済を拒否するために南側のNGOのネットワークを形成するという構想などが提案されました。 ヨハネスブルグ・サミットが開かれる南アフリカは、NGOのみならず労働組合や政党もジュビリー(債務帳消しをもとめる運動)に積極的に参加している、ジュビリー・サウスのいわば本拠地です。債務帳消しをもとめる運動がこれからどう盛り上がっていくのか、注目されるところです。 |
先日、槍ヶ岳登山の帰りに上高地を散策する機会があった。澄んだ川と涼しげな森が魅力の、日本有数の観光地だ。しかし、実際に行ってみると、そこかしこに倒木や立ち枯れが目立つ。ここもまた、荒廃が急激なスピードで進んでいたのである。 日本の主な森林・里山は、そのほとんどが今崩壊の危機にある。京都で言えば、京大の演習林で有名な北山の芦生の森。久しぶりに行ってみるとミズナラを中心に立ち枯れが目に付いた。 最大の原因は温暖化だ。気温の上昇とともに、森林の生態系が崩れてきている。本来の共生関係の外にいる南方の昆虫が北に移動し、そこで害虫と化しているのである。実際、上高地で見かけた倒木には、虫によるものと思われる穴が無数に見られた。 だが、それと同じくらい大きな問題がある。虫に寄生された木は、すぐさま切り倒した後完全に焼却処理しなければならない。そうしなければ、害虫はまた別の木に移るだけで全く意味がないからだ。ところが、そのような処理をする人間はもうほとんどいなくなっている。日本の林業を安い外材に押されるままに衰退させてきた結果である。もはや日本は、自国の自然を守る力さえ失いつつある。 「マクドナルド」などに代表されるような「安さ」は、結局は未来の切り売りでしかない。日本の森は、そのことをはっきりと突きつけてくる。 |
イベント・集会情報 | 事務局からのお知らせ |
8月26日(月) ジョゼ・ボベ歓迎京都集会(仮称)第一回相談会/ 午後6時〜/ほんやら洞2F 9月1日(日) 9・1平和について語る集い-関東大震災の記念日に/ 午後1時30分〜/宇治公民館第一会議室(JR宇治駅・京阪宇治駅下車)/主催 詩人尹東柱を偲ぶ京都の会/参加費300円 9月6日(金) インドネシア・コトパンジャンダム裁判−提訴報告集会/午後6時30分〜/エル大阪大会議室/主催 コトパンジャン・ダム被害住民を支援する会/参加費500円 9月12日(木) 「なぜODAが訴えられるのか?」(コトパンジャン・ダム訴訟の意味するもの:京都報告会)/午後2時〜5時/京都精華大学L101教室/主催 コトパンジャン・ダム被害住民を支援する会/後援 京都精華大学 9月14日(土) ATTAC関西グループ例会「トービン税」/午後2時〜5時/スペースAK(地下鉄南森町)/主催 ATTAC関西グループ/参加費1000円 9月16日(月・祝) 上映会『人らしく生きよう〜国労冬物語』/午後2時/京都市立呉竹文化センター(京阪・阪急丹波橋駅下車)/主催 映画「人らしく生きよう〜国労冬物語」京都連続上映ネット/前売り 大人1000円 学生500円 当日は+200円 9月22日(日) レバノン・パレスティナ報告集会「パレスティナ難民は、今」/報告 岡真理さん他/午後2時〜5時/大阪人権センター(JR芦原駅下車5分)/主催 「パレスティナ難民は、今」実行委員会/参加費800円 |
☆ 次回の例会 ごめんなさい。8/24現在で未定です。日時はいつものように第3土曜日。9/21(土) 19:00からキャンパスプラザ4F第4講義室です。 ☆ ジョゼ・ボベ歓迎イベント相談会 フランス農民連盟代表のジョゼ・ボベ氏がATTAC-Japan(首都圏)グループの招請により、10月末に来日することになりました。ジョゼ・ボベ氏はフランス社会運動の顔のような人物であり、1999年に建設中のマクドナルドの店舗を解体したり、最近では包囲されたアラファト議長の救援に駆けつけたりと、反戦・反グローバリゼーション運動の先頭にたちつづけています。 仙台、東京、新潟、大阪と回った後、京都には10/29に来ることになっています。つきましては、京都での歓迎イベントのための初回の相談会を以下のように行います。 日時 8月26日(月) 18:00〜 場所 ほんやら洞2F(寺町今出川西入る北側) なにかできるかも、と思う方、ぜひご参加ください。 ![]() ☆第2回 ジョゼ・ボベ歓迎イベント相談会 日時:9月3日(火) 18:30〜 場所:ほんやら洞 |