[HOME]・・・[NEXT]

ご存知、kattacのメインロゴ

第2号 2002/08/24(土) 発行

・第2号 コンテンツ
attac京都特派員報告<フランス編>(本ページです)
ヨハネスブルグ・サミットについて and 「語る・・・山の荒廃について」 and informationとお知らせ
attacフランス訪問記
ひらかわ ひでゆき
★パリに向かう前、2002/7/30〜8/3まで、イギリスはヨークで学会に出席してきました。ヨークの市街は洪水で、川と河川敷の道の境目がなくなり、交通標識が水面から頭を覗かせていました。学会では友人がATTACベルギー会員と判明といううれしいハプニングも。
 8/4、1時間遅れでヒースロー空港を飛び立って、パリ市内バスティーユ広場の宿に到着したのは6時頃。そこでパリ12区在住の呂明哲さんと落ち会いました。
(右図:洪水は本当だった。温暖化の影響なのか!?)
洪水です。
パリで聞いた attac の秘密!?
右側がattac京都の代表です ★その後、呂さんのお宅でATTACパリ12区のメンバーの方と合流し、食事に出かけました。中華のお店で活動についていろいろ話を伺いました。
翌日は、呂さんと一緒に今度はパリ13区のピネル通りにあるATTAC Franceのオフィスを訪問。ATTAC Franceと各ローカルグループとの関係、トービン税の欧州の現況、他団体との関係、昨年の9.11テロの影響などについて、小一時間ほど話を伺いました。対応してくれたスタッフは英語が通じなかったので、呂さんに通訳してもらいながらのインタヴューでした。(呂さんはATTAC関西代表の杉村さんの幼馴染で日本語ぺらぺら)詳しい話は次のページで。
(左図:こぢんまりしたオフィス。常勤スタッフは7人。いかにも記念撮影)
★ATTAC Franceでは、お土産にATTACの出版した本をたくさんもらいました。「千一夜シリーズ」という文庫サイズくらいの本で、ATTACが取り組んでいるさまざまな話題をコンパクトにまとめたものです。お値段も手ごろで日本円で200円から350円くらい。マンガの単行本より安い(でもタダでもらってきました)。邦訳されてる『反グローバリゼーション民衆運動』の最新版も入ってます。日本のATTACもこんなふうにどんどん情報発信できるといいなぁ。   (留守番していたアタック犬ハンナとアタック本→)
 8/5、パリ東駅から電車で、ドイツの環境先進都市フライブルクへ向かいました。翌日、ちょうど語学留学中だった京都女子大の学生たちと、環境ジャーナリストの今泉みね子さんを訪ね環境政策の話などを伺いました。
attac犬と仲間たち?
何の変哲もないビル ★ATTAC Franceのローカルグループの一つである「パリ12区」は、現在会員が240人。12区はパリの中でも一番保守的な地域で、当初は8人から始まったとか。活動は月例全体集会(第1水曜日)、ワインバーでの定期討論会(第2,4水曜日)、テーマ別の学習会。日曜日にはマルシェ(日本でいう朝市)でPR活動をしているそうです。ただ、作業のできる事務所のような常設の場所がないそうで、只今物色中のとのこと。ちなみに会員は比較的高い年齢層が多いそうですが、若い世代も元気で、上の世代は言いたい小言をグッとこらえて、彼らに好きにやらせているそうです。(ATTACパリ12区のHPはこちら。会合や学習会の報告も読めます:http://www.local.attac.org/paris12/
★ATTAC France(上の写真)で、ローカルグループとの間での会費の扱いについて聞いてみました。年会費は月収900 ユーロ未満の15ユーロから、月収3000ユーロ以上の45ユーロまでの段階制。1/3がローカルグループに、2/3がATTAC Franceに入るようになっているそうです。またATTACの出版物の売上はローカルグループの収入になるそうです。意思決定の仕組みなどは、『インパクション131号』に詳しいインタヴュー記事があります(組織論、民主主義論としてとても興味深いです)。
★ATTAC Franceでは8/23-27にアルルで「夏の大学」という合宿セミナーを開きます。ちょうどATTAC京都の8月例会をやっているときですね。
★ATTACのなかでは、ボヴェを支持すべきかどうか、ATTACの活動を経済的なものに絞るべきかどうかを疑う人々もいるそうですが、今のところ少数派とのこと。
★極右ルペンに勝ったとはいえ、シラク政権に対するATTACの態度は批判的だそうです。なにせ左派の顔をしながら、やってる政策はしっかりネオリベなので。
★ATTACの要のトービン税ですが、フランスでは前政権が導入を認めたとはいえ、他国は先行き不透明。現在、欧州委員会の中にいる各国ATTACメンバーが、盛んにロビー活動をしているところだそうです。ATTAC Franceでは学術委員会で、トービン税の税収の再分配の仕組みについて具体的な検討が進められているとのこと。
★日本では左派と環境運動系はあんまり仲良くないような気がしますが、フランスではそうでないそうです。ただ、実際行動よりも問題の認識・分析・学習に重きを置くATTACには、他団体から「もっと動けー」と批判も。
★9.11テロの影響は基本的にはあまりなかったようです。今年の9/11にはパリで、IMFと米国の政策批判を中心にした特別集会もあるそうです。ただ、ATTACが反対してるのは「新自由主義」型のグローバリゼーションであると強調しないと、極右と一緒くたにするマスコミもいるので注意しているとのこと。


★おまけ。
下の写真はフライブルクの今泉さんのお宅の分別ゴミ箱と、みみずコンポストと、その土で育ったお花たち。屋上には太陽電池パネルがあって、余った電気は電力会社に売ってるそうです。
分別ごみ箱だ みみずコンポストだよ 左図からの発展形。お花たち

[HOME]・・・[NEXT]